022 歌のサイズ

さて、ボイストレーニングのレッスンで、

グラディス・ナイトの『HERO』という曲に

取り組むことになったわたしですが、

先生からはこう言われました。

「一週間は聴くだけにして、歌わないで」

つまりはアナライズのみ、ということです。

 

1日2回のアナライズ。

聴けば聴くほど、歌に圧倒されていきました。

なんて繊細なんだろう。

なんで濃密なんだろう。

なんてパワフルなんだろう。

 

そしてついに、歌ってみたそのとき、

自分の歌との『サイズの違い』に

唖然としてしまいました。

それはまるで小さい子供が、大人の靴を

カポカポと引きずって歩いているみたい。

自分でもおかしくて、笑ってしまいそう。

だけど、じわっと元気がにじんでくるのです。

その感覚はとても嬉しいものでした。

 

いまになって、思うこと。

身の丈に合わないものをえらぶことは

時に間違いのように言われたりもするけれど

こんなふうに、そのギャップが

自分の『いま』を揺らしてくれることもある。

 

ゴールにたどり着くことだけではなく

そこに至る変化の過程を楽しむこともできるし、

さらに、その過程だけではなく、

変化から生じる波紋のようなものを

味わうこともできる、と思えたら

日々は楽しくなっていく気がします。

 

 

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